平湯モデル図書館パンフレット第2版
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貸出カードはカウンターにありますが、授業内での貸出し時は混雑を避けるため、カウンター横の丸テーブルに貸出カードを置いている。入ってすぐの展示台は、多種多様な演出で子どもたちの心をつかんでいる。■ 京都府京都市伏見区深草田谷町1■ 小学校(男女共学)■ 児童数 741名■ 24クラス(総合コース18クラス、国際コース6クラス)■ 立地 2階■ 面積 約2教室分■ 蔵書数 約2万冊■ 専任司書2名■ 児童一人あたりの年間貸出冊数 74冊(最高貸出冊数 423冊)■ 年間授業での使用読書の授業で週15時間、他の教科で週3時間使用。この他、学年貸出なども行っています。1年から4年まで週に1時間読書の時間があり(4年の国際コースはなし)、4年から6年までの京都検定で週1時間使用。(2013年3月現在)1221子どもたちがもっと行きたくなる図書館創立90年余の京都聖母学院小学校は、カトリック校としての建学の精神に基づいた教育を進めている。教育の一環として読書活動を重視しており、さらに充実させるために図書館を改修し、2012年2月にオープンとなった。̶ 言語力をしっかり固め、コミュニケーション力を養成授業では、ただ多くの知識を身につけるだけではなく、よく考え自分のものとして理解し、コミュニケーション力を身につけていく。それらすべての学びと力の礎になるのが「言語力」。言語力は、国語の学習ではもちろん、たとえば算数でも、文章題の意味を理解して何を求められているのかを正確に見極めるうえで必要となる。改修時の校長・新井氏は「たくさん本を読み、さらには自分の考えを発信したり人の意見を理解するためのコミュニケーションを通して、言語力はよりいっそう培われていくと考えています」と語る。̶ 子どもたちが夢中になる、図書館のさまざまなとりくみそういった言語力を身につける学びの一環として、先生方全員による読み聞かせ会や推薦本の紹介など、以前から積極的な読書活動を続けてきた。大型紙芝居の製作や上演を行う保護者の図書館ボランティア活動も行われ、子どもたちに人気がある。2003年には「子どもの読書活動優秀実践校」として文部科学大臣賞を受賞。これは、同窓会や保護者会からの支援と協力、そして学校司書の力量に依るところも大きく「子どもたちを惹きつける司書の創意工夫にはいつも驚かされます」と新井氏は語る。改修後はますますはずみがついて、活気あふれる図書館へと生まれ変わりつつある。̶ 施設のリニューアルに留まらない、ますます「 行きたくなる」 図書館へ今回の改修は、単なる施設のリニューアルに留まらず、子どもたちがもっと「行きたい!」と思う図書館に変わり驚かされたという。改修に当たっては、学院内にある中・高の学校司書教諭からの紹介で、学校図書館や公共図書館の建設・改修に実績がある平湯先生にプランを依頼。つくりたかったのは、あたたかみと子どもたちの使いやすさを重視した「京都聖母学院小学校らしい」図書館。また、すべてを新しくするのではなく、同窓会や保護者会から提供され子どもたちが大切にしてきた古い家具をリニューアルして使いたいとの要望も実現された。図書館の活性化においては、設備・運営する人・利用する人の三者がバランス良く整っていることがとても重要である。改修後の現在は、三者がとてもよく機能しており、いつも図書館の魅力に夢中な子どもたちであふれるようになり、利用にもはずみがついてきているという。̶ いつ、どんなときに来ても楽しい、京都聖母学院小学校らしい図書館大きく変わったのは出入り口。以前は廊下の途中にあったが、今回の改修で廊下の突き当たりに移動した。扉は両開きで、大きなガラス窓から明るく楽しい館内が見えて、より入りやすくなった。さらに扉には、校章にあるエルミン※のシルエットがくりぬかれていて、子どもたちから「教室の扉もこれがいい!」といわれるほど好評である。館内は、落ち着いて学習にとりくめる「調べ学習のエリア」と「楽しみ読みのエリア」とに、大きくエリア分けされている。この「楽しみ読みのエリア」には、絵本を中心に構成し読み聞かせもできる「絵本とお話のコーナー」があり、文庫、学習まんが、なぞなぞなどの楽しい本も置かれている。改修前からさまざまな季節ごとのイベントを実施してきたが「改修後はさらにそれらが効果的に行えています」と小林学校司書。壁などの基調色は改修前は水色だったが、改修後は淡いピンクに変わり、明るくてぬくもりのある京都聖母学院小学校らしい館内となった。※フランスの小動物で、「百合の花」ともいわれ、純潔の象徴として使われている。京都聖母学院小学校 Change! Library学校図書館-Kyoto Seibo Gakuin Elementary School-11貸出カードはカウンターにありますが、授業内での貸出し時は混雑を避けるため、カウンター横の丸テーブルに貸出カードを置いている。入ってすぐの展示台は、多種多様な演出で子どもたちの心をつかんでいる。■ 京都府京都市伏見区深草田谷町1■ 小学校(男女共学)■ 児童数 741名■ 24クラス(総合コース18クラス、国際コース6クラス)■ 立地 2階■ 面積 約2教室分■ 蔵書数 約2万冊■ 専任司書2名■ 児童一人あたりの年間貸出冊数 74冊(最高貸出冊数 423冊)■ 年間授業での使用読書の授業で週15時間、他の教科で週3時間使用。この他、学年貸出なども行っています。1年から4年まで週に1時間読書の時間があり(4年の国際コースはなし)、4年から6年までの京都検定で週1時間使用。(2013年3月現在)1221子どもたちがもっと行きたくなる図書館創立90年余の京都聖母学院小学校は、カトリック校としての建学の精神に基づいた教育を進めている。教育の一環として読書活動を重視しており、さらに充実させるために図書館を改修し、2012年2月にオープンとなった。̶ 言語力をしっかり固め、コミュニケーション力を養成授業では、ただ多くの知識を身につけるだけではなく、よく考え自分のものとして理解し、コミュニケーション力を身につけていく。それらすべての学びと力の礎になるのが「言語力」。言語力は、国語の学習ではもちろん、たとえば算数でも、文章題の意味を理解して何を求められているのかを正確に見極めるうえで必要となる。改修時の校長・新井氏は「たくさん本を読み、さらには自分の考えを発信したり人の意見を理解するためのコミュニケーションを通して、言語力はよりいっそう培われていくと考えています」と語る。̶ 子どもたちが夢中になる、図書館のさまざまなとりくみそういった言語力を身につける学びの一環として、先生方全員による読み聞かせ会や推薦本の紹介など、以前から積極的な読書活動を続けてきた。大型紙芝居の製作や上演を行う保護者の図書館ボランティア活動も行われ、子どもたちに人気がある。2003年には「子どもの読書活動優秀実践校」として文部科学大臣賞を受賞。これは、同窓会や保護者会からの支援と協力、そして学校司書の力量に依るところも大きく「子どもたちを惹きつける司書の創意工夫にはいつも驚かされます」と新井氏は語る。改修後はますますはずみがついて、活気あふれる図書館へと生まれ変わりつつある。̶ 施設のリニューアルに留まらない、ますます「 行きたくなる」 図書館へ今回の改修は、単なる施設のリニューアルに留まらず、子どもたちがもっと「行きたい!」と思う図書館に変わり驚かされたという。改修に当たっては、学院内にある中・高の学校司書教諭からの紹介で、学校図書館や公共図書館の建設・改修に実績がある平湯先生にプランを依頼。つくりたかったのは、あたたかみと子どもたちの使いやすさを重視した「京都聖母学院小学校らしい」図書館。また、すべてを新しくするのではなく、同窓会や保護者会から提供され子どもたちが大切にしてきた古い家具をリニューアルして使いたいとの要望も実現された。図書館の活性化においては、設備・運営する人・利用する人の三者がバランス良く整っていることがとても重要である。改修後の現在は、三者がとてもよく機能しており、いつも図書館の魅力に夢中な子どもたちであふれるようになり、利用にもはずみがついてきているという。̶ いつ、どんなときに来ても楽しい、京都聖母学院小学校らしい図書館大きく変わったのは出入り口。以前は廊下の途中にあったが、今回の改修で廊下の突き当たりに移動した。扉は両開きで、大きなガラス窓から明るく楽しい館内が見えて、より入りやすくなった。さらに扉には、校章にあるエルミン※のシルエットがくりぬかれていて、子どもたちから「教室の扉もこれがいい!」といわれるほど好評である。館内は、落ち着いて学習にとりくめる「調べ学習のエリア」と「楽しみ読みのエリア」とに、大きくエリア分けされている。この「楽しみ読みのエリア」には、絵本を中心に構成し読み聞かせもできる「絵本とお話のコーナー」があり、文庫、学習まんが、なぞなぞなどの楽しい本も置かれている。改修前からさまざまな季節ごとのイベントを実施してきたが「改修後はさらにそれらが効果的に行えています」と小林学校司書。壁などの基調色は改修前は水色だったが、改修後は淡いピンクに変わり、明るくてぬくもりのある京都聖母学院小学校らしい館内となった。※フランスの小動物で、「百合の花」ともいわれ、純潔の象徴として使われている。京都聖母学院小学校 Change! Library学校図書館-Kyoto Seibo Gakuin Elementary School-11

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