SCENE101
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2020年4月、甲南女子大学に国際学部が開設され、2つの学科による新たなスタートを切ります。これに伴い、学科の活動拠点となる2つの「コモンルーム」をリニューアルし、新コモンルームが誕生しました。「未来への実践力」を養成する場として期待される新コモンルームの役割について、コモンルーム開設の発案者でもある学長の森田勝昭氏にお話をうかがいました。潜在化していた教育の力を新たな力に変える新学部本学の歴史は、1920年に創立した「甲南高等女学校」に遡ります。 当時は大正デモクラシーにより民主主義、自由主義的な風潮が社会に広がっていた時代です。甲南高等女学校にも、日本に新たな女子教育を芽吹かせようという、 進取の気性に富んだ創立者の強い思いがあったことは想像に難くありません。建学の精神である「まことの人間をつくる」は、1964年に開学した本学においても不変の理念として受け継がれています。グローバル化が進む現代社会には、AI等新テクノロジーの台頭という巨大な変化の波が押し寄せていますが、そこで改めて問われるのが「まことの人間」です。人がロボットに取って代わられるといわれる時代だからこそ、新たな人間の力を見出し育てることが本学の役割であり、使命であるという思いに至りました。その実践の一つが、2020年、設置母体である「学校法人甲南女子学園」が100周年を迎えるのを機に開設する「国際学部」です。2つの学科、国際英語学科・多文化コミュニケーション学科は、従来文学部・英語文化学科、文学部・多文化コミュニケーション学科として本学を支えてきた教育資源です。これを国際学部に改組することで、「グローバリズム」というキーワードのもと、潜在化していた教育の力が顕在化し、再活性化できるのではないかと考えます。従来あった「コモンルーム」をリニューアルしたのも、国際学部として存在感を発揮できる教育の実践につなげるためです。甲南女子大学 学長森田 勝昭 氏Morita Katsuaki多文化コミュニケーション学科コモンルーム「D-Commons」イス:デューン、イス、ビッグテーブル、丸テーブル、ローテーブル、対面カウンター、ソファ、書架、書棚、書庫、AV機器、内装改修02

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