SCENE67
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旧制から90年の歴史をもつ高等学院は、2007年に創立125周年を迎えた早稲田大学の附属校である。2010年4月には、国際化・情報化・少子高齢化社会に対応して、早稲田大学附属校では初となる中学部を開設した。きめ細やかな前期中等教育を行い、後期中等教育を担う高等学院と連携して、早稲田大学としての一貫性の強化・確立をねらう。早稲田大学には現在、2つの附属校と5つの系属校がある。 高等学院および中学部は男子校である。受験にとらわれない自由な校風のもとで幅広い興味や関心を持って切磋琢磨し、自己を律して充実した自己発展をするなかで問題発見と解決の力を養うことをモットーにしている。高等学院は、生徒の個性に対応した多様な選択科目を用意し、2年次からはゆるやかな文・理コース制になる。スーパーサイエンススクールに指定されており、その理科教育を中学部にも反映させていく。中学部の総合学習では、国際理解をテーマとした英語学習や、独自の「早稲田学」を行う。 約5万㎡の校地は郊外の閑静な住宅街に位置し、けやきの並木が森のような佇まいを作り出している。校舎の老朽化に伴い時代のニーズに合った整備が必要となり、中・高生徒たちの普通教室、総合情報センター、特別教室等を効率よく配した地上3階建の3つの新棟が建設された。中心の総合情報センター(71号館)を2つの教室棟(70・72号館)で挟み込む配置となっており、図書館を中心に据えて生徒の自主的な学習を促し、キャンパスの緑を身近に感じることで豊かな心が育めるよう配慮している。中・高・大一貫教育へ向け中学部を新設し自主的な学習に最適な新校舎を建設。72号館3F廊下/ロッカー72号館3Fラウンジ/キャスター付テーブル:DT-15特注天板、イス:NDC東京都早稲田大学高等学院・高等学院中学部 70・71・72号館WASEDA UNIVERSITY JUNIOR AND SENIOR HIGH SCHOOL設計・監理:(株)三菱地所設計08SCENE

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