SCENE71
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BAL Studioの参観授業は、高校1年藤組(特進クラス)の総合学習。入学してからの1年間を振り返り、“新入生へ伝えたいこと”をカードにまとめていく授業であった。参観後に、授業のねらいやBAL Studioの活用実態について、授業担当教師の早乙女先生からお話しをうかがった。─今日の授業のねらいはなんでしょうか? 先ほどの総合学習で実施したことは、当初の年間計画には入れていませんでした。数日前のLHR(ロングホームルーム)で、「入学当初は分からないことだらけだった」「前期は部活と勉強の両立に苦戦した」「1年たって自分の学習スタイルができてきた」という話が生徒から出ました。試行錯誤を重ね、たくさんの失敗の中から自分なりの方法を作り上げていった1年でしたが、それを新入生に引き継いでみたらどうかと思い、生徒たちに提案してみました。HR担当の生徒と相談し、掲示できる形でメッセージを残そうということになったので、カード制作を行いました。 BAL Studioで授業を行う場合、基本的に座席は自由で、グループワークにするか個人で作業するかも生徒は自分で決めます。誰かと相談して考えを練り上げていく場合もあるし、自分で考えを深め、頭を整理して表現していく場合もあります。今回の授業では、自分の成功・失敗体験から得た教訓をどのように表現して後輩に伝えていくか、この作案が最も重要でした。完成したカードは1枚の大きな紙にまとめ、新入生に渡しに行く予定です。─BAL Studioの活用についてはどうお考えですか? ここを利用する授業では、極力、教員からの指示を減らして、生徒自身に考えさせるようにし、生徒の自己発見を大切にしていきます。生徒のアイデアによって実現した授業も多くあります。構えずに実践を積み重ねていくことが重要だと思います。そう と めワークエリア/キャスター付テーブル:DT-15、イス:デューン早乙女先生が担当した総合学習の授業。衝立型ホワイトボードを駆使。“新入生へ伝えたいこと”をカードにまとめる。「BAL Studio」の授業では生徒が主役。REPORT文京学院大学女子高等学校 教諭国語科主任 広報部早乙女 陽子氏14SCENE

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