SCENE72
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様々な選択肢のなか、足立区千住への移転を決定したのは偶然でもありました。本学が校地を探していたとき、たまたま足立区からお話があり、文化教育立区として積極的に大学誘致を進める方針や地域のご理解も頂いたため、この地を新天地とすることができました。東京23区内で6路線が乗り入れるターミナル駅前に位置し、交通の便は大変いいですね。 計画時から北千住駅東口周辺地区まちづくり連絡会に参加させて頂き、地域との協議を重ねながら、可能な限り要望に応えるキャンパスづくりに努力してきました。具体的には、「柵が無くて開放的」「イベントができる広場」「大きな駐輪場の確保」「雨天でも待合わせできる場や飲食店」「緑豊かな散歩道」などです。キャンパスが開放的であることは大変いいと思いますが、一方セキュリティーも重要です。対策として、学内の情報インフラを生かしたICカードとゲートを設置するなど、“オープンでセキュア”という概念で安全策をとっています。また、キャンパス周囲には四季の移り変わりを感じることのできる樹種で緑豊かな散歩道を作りました。小学校があるキャンパス東側はシンボルツリーのサクラなど落葉樹を、駅や商店街がある西側は落ち葉に配慮して常緑樹をと植え分けています。教職員や学生が集える空間「アゴラ※」も特徴的です。雨天でも待ち合わせやイベントができる「ロッジア※」やキャンパス中央のキャンパスプラザなど、大学や地域の交流スペースも用意しました。こうした実践により、まちづくり連絡会や地元の皆さんから感謝の声をたくさんいただいています。 もちろん、環境に配慮し先端技術を導入しています。例えば、縦型蓄熱槽や高効率エアフローウインドウ、人感センサーを利用した照明・空調等の制御によるCO2の削減などです。さらに防災面でも、数々の技術を導入し、地域の駅前のキャンパスづくりは、地域や企業との連携も大切に。キャンパスプラザは周辺住民にも憩いの空間となっている。四季折々の木々が植栽。キャンパス各所にICカードを必要とするゲートを設置。4号館 教室(防音仕様)/イス:ルッシュ、デスク:CTZデジタルサイネージ(上)と電子ペーパー(下)/デジタルサイネージは情報を目的に合わせて表示。教室入口に設置された電子ペーパーは授業情報を表示。省エネと情報発信の向上のために、電子化しペーパーレスを目指す。連結縦型蓄熱槽/ヒートポンプを利用した省エネ最先端の巨大蓄熱システム。建物の架構に組み込まれ、廊下などからも見ることができる。TOKYO DENKI UNIVERSITY TOKYO SENJU CAMPUS (100th Anniversary Campus)09SCENE

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