SCENE72
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読書で培われる言語力・判断力は、学びとコミュニケーションの大切な礎。 本校では、どんな場合にも対応できるように、自分の考えや判断力をしっかり身につけた人間を育てたいと考えています。授業では、ただ多くの知識を身につけるだけではなく、よく考え自分のものとして理解してほしいし、コミュニケーション力を身につけてもらいたいのです。そのすべての学びと力の礎になるのが“言語力”です。言語力は、国語の学習ではもちろんですが、たとえば算数でも、文章題の意味を理解して何を求められているのかを正確に見極めるうえで必要となります。自らの持てる知識を融合させて考え判断する際にも、言語力は不可欠です。たくさん本を読み、さらに自分の考えを発信したり人の意見を理解するためのコミュニケーションを通して、言語力はますます培われるものであると考えています。 言語力を身につける学びの一環として、本校では読書に力を入れており、春と秋に読書週間のとり組みを行っています。先生方全員による読み聞かせ会や推薦本の紹介をするなど、以前から積極的な読書活動を続けてきました。大型紙芝居の製作や上演を行う保護者の図書館ボランティア活動もあり、子どもたちに人気です。2003年にはこれらの活動が認められ、「全国子どもの読書活動優秀実践校」として文部科学大臣賞をいただきました。同窓会や保護者会からの支援と協力、そして学校司書の力量に依るところも大きいと思います。司書の創意工夫には、私自身いつも驚かされます。飾りつけの名人で、子どもたちを惹きつけるための楽しい工夫がいっぱいです。改修後はますますはずみがついて、活気あふれる図書館へと生まれ変わっています。言語力をしっかり固め、コミュニケーション力を養成。子どもたちを夢中にさせる、図書館のさまざまな取り組み。京都聖母学院小学校 図書館書架の斜め配置とカーブしたカウンターの効果により、子どもたちを自然に呼び込むように工夫している。改修前INTERVIEW京都聖母学院小学校校長新井 眞幸 氏23SCENE

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