SCENE72
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設立当初に遡って話しを始めますが、最初のキャンパスは豊橋市に設置されています。候補地はいろいろあったのですが、当時の三河地域には大学がなく、地域からの強い要望もあって最終的に豊橋市に決まったのです。設立趣意書には「中部日本の一地方都市に設置する理由は、学問文化の興隆を図るには大都市への偏重集積を排して地方分散を望むからである」と記されています。同時に「名古屋を中心とする中部日本には法文科系の大学がなく設置を要望する」旨が記されており、1949年には名古屋分校が名古屋市東区でスタートしました。 大学が大きくなるとキャンパスの拡充が課題となりますが、都市では様々な制約があり、名古屋市郊外の三好町(現みよし市)に広大な名古屋キャンパスを設置しました。しかしその後も名古屋市内に用地を探し続けており、幸いなことに、名古屋駅近くの旧国鉄笹島貨物駅跡地・「ささしまライブ24地区」内に用地を確保することができました。名古屋市が2007年に実施したコンペティションをチャンスと捉えて応募したもので、翌年に採択されました。採択された理由は、名古屋市のささしまライブ24の開発コンセプトである「国際化の表玄関にしたい」ことや「にぎわいのあるまちづくりを進めたい」考えが、当大学の建学の精神である「国際的教養と視野をもった人材の育成」や「地域社会への貢献」と合致したからではないでしょうか。また、大学が来ると地域は一気に賑わいますしね。「中部日本の中心で」という念願をかなえた、新・名古屋キャンパス。INTERVIEW愛知大学 理事長・学長佐藤 元彦 氏図書館1F/閲覧スペースからディスカッションルームを見る。愛知県愛知大学 名古屋キャンパスAICHI UNIVERSITY NAGOYA CAMPUS設計:(株)日建設計、内装設計:(株)日建スペースデザイン大学記念館/最初は校舎として使われていた旧陸軍の兵学校。現在は記念館として利用。02SCENE

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