SCENE75
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プール3号館スロープ西館スクエア2号館(高校棟)第1グラウンド1号館(中学棟)中庭東館本館共栄館図書館N1号館の耐震改修は、中・高の一体感を取り戻す契機に。 リニューアルは、先ず、中学棟である1号館の方向性を決めることから始まりました。竣工から70数年経ち、建て替えも検討されましたが、躯体はしっかりしており阪神淡路大震災も乗り越えてきた建物です。それ以上に、多くの卒業生が学んだ思い出の校舎を残したいという気持が強かったので、設計の専門家に相談をして耐震リニューアルを選びました。外観は少し変わりましたが、内部はほとんど変わっていません。板張りの床、教壇や黒板、そして今でも中学の教室で使われている、古いけれど機能的で机と椅子が一体化した木製の“机椅子”など、卒業生にとっては懐かしいものばかりです。 次に重視したのは、1号館と高校棟である2号館の一体感を強めることでした。12年前に新築した高校棟は、中高一貫なのに中学棟と分けたことで疎外感が生まれ、職員室からも遠くなってしまいました。新築された3号館の2階に入った職員室は中学と高校から等距離にあり、双方の生徒が行き来するので、一貫性が戻ってくるのではと期待しています。また、教員の力を必要とする中学1年と高校3年の教室を、職員室に最も近い場所に置きました。6354CULTURAL SPACE QUEST 04

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