SCENE76
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 東かがわ市の図書館教育の目標は、学校図書館に親しんで読書の楽しさを味わい、豊かな情操を養う。そして図書館を利用する心がけや能力を育て、主体的な学習でその効果を高めることです。 こうした教育が行える小・中共用の図書館を実現するには、環境づくりが大事であると考えます。市は、大内小学校での図書館新設のために、2年ほど前から統 図書館利用が日頃の学校教育や生活全体のなかで身近になり、読書習慣が身につくようにしたいと考えています。授業では、月・金曜日の朝に「読書タイム」を設け、さらに金曜日の読書タイムには、市の読み聞かせボランティア「こそあど」のスタッフが月2回来てくれます。11月には読書週間がありますし、県が進める「23(にさん)が60(ろくまる)読書運動※」という親子読書を各家庭に働きかけています。また、学級活動の時間には、先生と子どもたちが相談して図書館利用の目標を立てます。合前の2小学校と大川中学校の計3校分の蔵書整理と新たなバーコード付けを開始しました。これは、子どもたちがひとりで本を借りたり、専任職員が蔵書管理をしたりするために必要な土台づくりとなります。 また、共用できるスペースの確保と、子どもたちが本を探しやすいことや楽しく読めることも重要になってきます。本校にこうした環境を備えた新しい図書館が完成したときには、「平湯モデル図書館にして本当によかった」と思いました。そして、最もありがたいと感じているのが、学校図書館支援員を配置してくれたこと。そのおかげで、子どもたちがいつでも行けて、学級担任が同行しなくても本を借りられる図書館が実現したのです。 図書館へは、小学生は同じ建物内の移動ですみますが、別棟の中学生は靴を履き替えてから来なければなりません。そのためか、中学生の利用はまだ少ないのが現状です。しかし、開館して半年ですし、まずは新しい図書館に親しみ、新しい借り方・返し方に慣れてもらったうえで、今後の活用システム作りをしていきたいと考えています。※23が60読書運動:「子ども読書の日」の4月23日にちなみ、毎月23日を含む1週間に計60分以上を目標に、家庭で読書に親しもうという運動。子どもたちが集まり利用しやすい、図書館の環境づくりを。学校や生活のなかで読書習慣を身につけ、図書館利用に活かす。3 楽しみ読みのエリア/入り口近くのドーナツベンチは、新着本や雑誌を読む小・中学生で賑わう。 4 PC・検索コーナー5 展示台/多様な演出で子どもたちの心をつかむ。 6 貸出や返却の担当も図書委員の役割。 7 新着書展示架/入ってすぐの場所にあり、小・中学生ともに人気があるエリア。45376NEW TREND 10

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