SCENE76
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市民・行政・学校と専門家の連携が生んだ理想の図書館。した経緯があって、ようやく平湯先生に図書館づくりを依頼し、協力していただいた方たちと私の思いが結実した図書館ができあがりました。 また、開館の1年ほど前から、図書館支援員となる池田さんには運営のノウハウについて研修してもらいました。3年間ほどは、池田さんの頑張りと先生方の協力にかかっているのではないでしょうか。い図書館環境を用意していただきたいと思ったのです。そして、専任の司書も配置されると聞き、大変楽しみにしておりました。 先日、読み聞かせの報告会を図書館でしていたら、授業終了のチャイムが鳴り子どもたちがどっと入ってきました。この様子を夢見ていた私にとっては、本当にうれしい光景でした。という文部科学省の動きや、専任の司書を置くという市の方針が後押しして、大内小学校に理想的な図書館をと考えるようになりました。まず、学校図書館学を専門とする四国学院大学の田中紘一教授に、その役割や重要性を教えていただき、それを踏まえて、狩野さんからご提案のあった平湯モデルを検討することになったのです。 大内小学校の統合の良い面として、先生が増えることで研鑽し合い、教員としての質が上がることが挙げられます。このことは、先生の影響を受けやすい小学校時代の子どもにとって大事なことだと考えます。実をいうと私は、“学校の図書館は大切”という思いを、小学校時代から持っていました。その思いを、図書館の重要性を見直す 大内小学校へは、読み聞かせボランティア「こそあど」のスタッフとして、時々出かけています。平湯モデルと出会ったのは、私が「学校図書館を考える会・丸亀」の事務局にいたとき。「学校図書館を考えるつどい」で平湯先生の講演を聞いて、先生のお考えが心に残りました。今回、大内小学校に新しい図書館ができるという話を聞いて、ぜひ子どもたちにい子どもたちにとって図書館は大切、という思いが原点に。理想的な学校図書館の実現には、施設づくり以外に、本の整理や管理、司書の研修といった下準備が大切になる。大内小学校では、市民の要望を受けた行政を中心に、学校と図書館の専門家が計画初期から協力し合い、理想を目指し積極的に推進してきた。<学校図書館の理想実現へ向けて>東かがわ市教育委員会事務局赤澤 正己 氏Masami Akazawa子どもたちが次々に来館する姿を夢見て、平湯モデルを提案。見学で明るい館内と司書さんを見て、平湯モデルが最適と判断。読み聞かせボランティア「こそあど」狩野 恵子 氏Keiko Kano 当時、私は平湯先生を存じ上げていなかったので、先生を長崎に訪ね、その折りに平湯モデルの大木町図書館を見学しました。明るい館内で自信を持って仕事をされる司書さんを見て、こういう環境を大内小学校につくりたいと実感したのです。さらに、学校の先生方にも久米南町立図書館を見学してもらい、平湯モデル図書館の良さを理解していただきました。こうNEW TREND 12

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