SCENE77
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 私学はそれぞれ独自の理念や目標のもと、学校経営に取り組んでいます。東京都市大学では、“学生が教職員と一体になって学びの場を創り上げていく”ことを重視しています。 その考え方は、1929年に、学生たち自らが学びたい大学を創り開学した武蔵高等工科学校に端を発しています。1949年に学制改革によって武蔵工業大学に昇格。2009年には、武蔵工業大学に同一法人の東横学園女子短期大学を統合して東京都市大学に校名変更し、幼稚園から大学院までを擁する都市大グループが誕生しました。 現在は、東京と横浜を結ぶ恵まれたエリアを拠点に、都市型総合大学としての評価を着実に高めつつあります。“夢を実現したい学生たちの翼”を育てるために、伝統の考え方に則って学生・教員・職員が三位一体で、施設・設備の充実にも積極的に取り組んでいます。 新1号館のコンセプトは、“学生が利用しやすい快適な施設”と“環境配慮型の設計”。どちらも、現代の大学が解決しなければならない大事な課題です。 快適に学び過ごせる環境は、1日の大半をキャンパスで過ごす学生にとって必要不可欠なものです。また、キャンパスには多様な学生がいて、学生のニーズは常に変化しています。そのため、東京都市大学では、学生のCS※向上のために、学生をはじめ教職員から意見やニーズを集めて、毎年、「CS向上推進活動報告書」を作成しています。この内容は、きめ細やかに建物の設計や施設整備に活かされています。 環境配慮型キャンパスの歴史は、1997年、横浜キャンパスに環境情報学部を開設した時から始まりました。学部コンセプトの「人と自然との共生」を具現化した横浜キャンパスは、開設の翌年に、日本の大学として初めてISO14001の認証を取得しました。このエコキャンパスの歴史は、世田谷の新1号館へ、より進化した形で引き継がれています。 私は、“学生の満足を感動に変えること”が大学の役割だと、常々思っています。2014年に、東京都市大学塩尻高等学校の女子バレーボール部が全日本バレーボール高等学校選手権大会で全国第3位に輝いたときは、大学をはじめ都市大グループの全学校が一体となって応援し、全員が感動をもらいました。グループ全体として動くことで、ひとつの満足がより大きな感動に繋がったのです。 施設を整備するときには、いつも、“学生に満足してもらえるかどうか”を基準にしています。 また“10年、20年後の東京都市大学の姿”も見据え、その夢を実現するための環境づくりを、これからも進めていきたいと考えています。学校法人 五島育英会専務理事國分 榮 氏Sakae Kokubun学生のニーズを毎年取りまとめ、より満足できる環境づくりに反映。新1号館に活きる、CS向上の活動とエコキャンパスの実績。 “学生・教員・職員が一体で”が、学びの場づくりの伝統。“学生のために”を基準に、満足できる学び環境を追究。1※CS:Customer Satisfactionの略で、意味は顧客満足。03 CULTURAL SPACE QUEST

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