SCENE79
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右から、本部棟、エラ・ヒューストン記念礼拝堂、N1棟、N2棟 「センターコート」と呼ぶキャンパスの中心部に、学生や教員がさまざまな学部学科の枠を超えて自由に交流できる場を設けました。その中心には新しい「エラ・ヒューストン記念礼拝堂」を置いて、それを囲むように「N1棟」や「N2棟」を配置しました。活発な交流を通して、新たな何かが生まれてくるのではないかと期待しています。 新しい礼拝堂を中心に据えたのは、教育の根底にあるキリスト教主義を、今まで以上に目に見える形として表現したかったからです。いつでも中へ入れるので、毎日の礼拝をより大切にし、学生も教職員も自らと向き合える静かな時間を持ってほしいと思います。 全学生が女性である当大学では何よりも安心・安全を重視していますが、同時に、誰でもが使いやすいようにユニバーサルデザインにも配慮しています。当大学の教育スローガンは「強く、優しく。」であり、新しい時代にふさわしい女性リーダーの育成を目指す主体的な学びが行える最適な場をつくりたいと望んでいました。ですから教育環境づくりでは、まず、スローガンに則った新しい教育を行うためにラーニングコモンズを整備したのです。 これからのリーダーに必要なものは、カリスマ的な求心力ではなく、使命を見つけ共感者を増やし信頼を得るという実践力であり、主体的に行動できるなら誰でもリーダーになれると考えています。 キャンパスには、都心から15㎞弱の場所にあるのにキツネが出没するほど豊かな里山があります。このような自然環境の保全に沿ったキャンパス整備を進めています。 学院創立120周年記念事業として始まった「金城里山コンサベーション(KSC)」の取り組みでは、学生と教職員有志がキャンパス内の竹林整備のために炭焼き小屋で竹炭を焼くなど、里山ならではの活動を行っています。また、キャンパス東側に隣接する八竜湿地帯には、大都市では珍しいハッチョウトンボなど珍しい昆虫や植物が生息しており、学術研究の立場から校地にして保護をしてきました。こうした活動を大学教育に活かし、さらに地域との交流の場にもしていきたいと考えています。 その流れを踏襲して、第1フェーズの施設群へも省エネルギーやCO2排出量削減に配慮した工夫がなされています。安全で使い易く、質の高い教育・研究環境の整備多様な交流を促す空間の創出自然と共生する環境配慮型のキャンパス整備Concept 2Concept 1Concept 303 CULTURAL SPACE QUEST

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