SCENE80
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 当学園へ入学してくる生徒の中には、高校時代に先生から目を掛けられたりチャンスをもらえたりする機会が少なく、自信が持てていない場合もあります。ここでは、授業以外にもさまざまなチャレンジの機会を用意し、小さな成功体験を積み重ねて自信が持てるように、「SANKOサクセスシステム」を教育に取り入れています。例えば、オープンキャンパスにおける保護者説明会では、学園の生徒たちも、自ら、体験や目標を保護者に発表します。高校時代の先生が驚くほどしっかりとした発表に、保護者の方は教職員の話にはない学園を実感できたのではないかと思っています。 人間は誰でも、すばらしい才能を持って生まれてきます。うちの生徒の多くは、その才能のスイッチがたまたまオンになる機会に恵まれなかっただけで、時機が来れば必ずスイッチは入ると、自分自身の経験から確信しています。 医療秘書の教室時代に、卒業生が就職した病院の先生に、その卒業生の評価を聞いたことがありました。専門的な評価を期待したのですが、「あいさつが、きちんとできない」という答えが返ってきたのです。そこで私は、実社会に受け入れてもらうには、社会人としてのマナーや心構えも同時に身につけてもらうことが必要だと思い、「技能とこころの調和」という教育理念をつくりました。当学園では、教室だけでなくキャンパス全体をこころの教育の場と捉え、人間としての資質を磨いています。そして、人を思いやり人に感謝するこころは、すべての業界に通用する人間としての基本だと考えております。1 1階 エントランスホール/イス、テーブル:特注品 2 4階 カフェルーム/イス、テーブル、丸テーブル:特注品 (1.2は家具工房santaro・高橋三太郎氏製作) 3 4階 スペースルーム/マジックミラーの見守り窓がある。イス:ペン、テーブル、パーティション:特注品成功体験の積み重ねと心の成長が、生徒の自信を育む。小さな成功体験が自信となり次の挑戦へ知識や技能の習得とこころの成長は学びの両輪12309 CULTURAL SPACE QUEST

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