SCENE80
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 今の若者は、ものはよく知っているが、失敗を恐れて行動をためらう人たちが多いと言われています。それでは人間的に成長をしないし、就職してもなかなか役に立ちません。私自身も事業において失敗をしてきましたが、そこから学ぶことが数多くありました。当学園では、生徒が行動を起こすきっかけづくりとして、「三幸フェスティバル」、「卒業式」や「謝恩会」など数多くの場を用意しています。そこでは、高校の卒業式では淡々と振る舞っていた生徒が、心から感動し行動への第一歩を踏み出しているのです。また授業でも、自ら考えて発言し、他人の意見も聞くことで一段上の考えにたどり着けるように、アクティブラーニング形式を常に取り入れています。 当学園は、入学から就職まで同じ教員が面倒を見ます。就職先まで教員が出向いてお願いをするのですが、“自分が育てた生徒をきちんと就職させたい”という気持がそうさせるのです。だから、この学園に入ったら先生を好きになったという生徒がたくさんいて、これが教員のやりがいになっています。そこで、やりがいについて科学的に分析するために、「モチベーション行動科学部」を東京未来大学に創設しました。日本で初となる学部の学びは、経営学、心理学、教育学を柱に、モチベーションを3領域の核としています。 以前より当学園では、若い教職員や生徒たちに、責任のある重要な役割や仕事を積極的に与えてきました。バックアップはしますが、中心になるのは彼らであり、思いがけない能力を発揮します。成功すればおもしろくなり、苦労とは思わなくなるものです。こうした若い人たちの力が、日本経済の活力になればと期待しております。1 5階 家政実習室/イス:ルッシュ特注品、テーブル:CTN4特注品 2 2階 介護実習室/車イス、ベッド、AV機器、実習機器 3 2階 入浴実習室/特殊浴槽、簡易浴槽感動が行動を誘発し、モチベーションが社会の活力になる。生徒を育てるのは行動を後押しする感動の場大変な取り組みもおもしろいから苦労と思わない231CULTURAL SPACE QUEST 10

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