SCENE80
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1.2 3階 「アリーナ」/イス:ルッシュ清水建設株式会社九州支店 設計部伊藤 和陽 氏Kazuhiro Ito設計コンセプトは「つながる」新キャンパスの設計にあたり、新たに建設する千早アリーナは、 改修後の本館(普通課棟)と看護科棟の間に建設し、生徒同士をつなぐ施設として位置づけました。グランド側を全面ガラス張りにした千早アリーナの廊下は、ベンチを設置した広いスペースを確保し、生徒同士、生徒と教師のコミュニケーションを促す明るく開放的な共有空間となっています。千早アリーナの3階にある1500人を収容できる「アリーナ」の天井は、環境とのつながりを考慮して横手方向に傾斜をもたせ、風が天井に沿って通ることで省エネ設計にしました。1階のフレックスホールには移動観覧席を設置し、音響設備と300インチのスクリーンを導入しています。これにより学年行事や体育の授業、看護科・看護専攻科の戴帽式といった学内利用に加え、講演会や音楽会、映画上映など地域とつながる催事もできるようになります。また、アリーナでの催事をフレックスホールのスクリーンで中継することもできるので、両施設をつないだ大規模な催事も可能となっています。「見える化」で学びをサポートメディアセンターの図書館は、1階から2階までを吹き抜け空間とし、4層の階段状にそれぞれ書架や閲覧スペースを設けています。1階の奥にはAVブースと閲覧スペースを用意しました。全面をガラス張りにして自然の光を取り入れることで、館内の照明は書架の上部と閲覧机のLEDのみとし、開放的な中にも落ち着きある空間を演出しています。パソコン授業に使用する2階のメディアルームは、ガラス張りにして図書館と視覚的な一体化を目指しました。図書館とメディアルームの「見える化」が行き来をうながし、生徒同士の良い刺激になればと思います。食堂はオープンキッチンにし、厨房に窓ガラスを入れることで、廊下側からも働く人の様子や調理のプロセスがうかがえます。生徒の皆さんが社会で働く人を間1215 CULTURAL SPACE QUEST

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