SCENE84
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 近年は大学に対して、既存の学問分野を越え社会の枠組みの再構成につながるような革新的な研究や技術開発を求める社会的な要望が出てきており、これは大学空間にも影響を与えると考えられます。 大学の空間は、基本的なアクティビティの面から2つのタイプが想定されます。学部教育の講義室を中心とした「教育の空間」と、大学院などの研究室を中心とした「研究の空間」です。また、大学は主体的な学びの場であり、学生・教授・研究者同士の少人数での会話や交流とともに、分野や立場を越えた自由なディスカッションを目指すことが求められていると思います。 こういった活動の場となるのがコモンスペースであり、私は、知の原風景とも言える「歩きながらの議論」と「集い・腰掛け・語らう」場をいかに用意できるかが大切だと考えています。そして、NICでは今後、展示と交流の空間を共存させることで、人々が集う広場というより、生き生きとした研究が多数出店していく「市場」のような空間を目指したいと考えています。イノベーションの原動力は、自由な議論が飛び交う空間1 1階交流スペースIdea Stoa(知の回廊)/多様な目的に使える公開スペース。イス:ナビット 2 6階スタジオ/40人程の会議やセミナーが可能。イス:ティーポ、デスク:CTZM 3 5階コモンスペース/集い、腰掛け、語らう空間 4 3階多世代共用スペース/教職員からそのこども、親まで使える実験的な手作り空間243105 CULTURAL SPACE QUEST

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