SCENE85
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N名古屋金山名古屋キャンパス半田キャンパス美浜キャンパス東海キャンパス太田川大府JR東海道本線JR武豊線亀崎知多半田知多奥田名鉄常滑線名鉄河和線中部国際空港(セントレア) 日本福祉大学は、2013年に学園創立60周年を迎えました。それを機に将来を見据えて策定したメインコンセプトが、「地域に根ざし、世界を目ざす“ふくしの総合大学”」です。 社会事業に従事する人材育成を目的に開学し、1957年に日本福祉大学となって日本で最初の4年制の社会福祉学部を開設しました。そして、漢字の「福祉」から出発した大学の学部領域は時代に呼応して拡がり、“ふだんの くらしの しあわせをつくる”平仮名の「ふくし」を学ぶ多様な学部編成へと変わっていきました。現在は、社会福祉学部、経済学部、福祉経営学部(通信教育)、健康科学部、子ども発達学部、国際福祉開発学部に、新設された看護学部が加わりました。 地域に根ざすには、各地域としっかり関わることができる拠点を持つことが必要になります。ですから、“ふくしの総合大学”を実現するためには、キャンパスに拠点の機能を持たせることが大事であると考え、1983年に知多半島の南部に美浜キャンパスを開設し、その後ほぼ10年間隔で半田キャンパスと名古屋キャンパスを設置しました。そして、2015年の東海キャンパス開設によって、知多半島の南部、中部、そして北部に結節点となるキャンパスが置かれることになり、ついに、知多半島全域の活性化や質的な発展をめざす「地域づくり」に寄与する基盤ができあがりました。 「地域づくり」において、 “病診連携※”や“地域包括ケア※”はこれからの重要課題で、新たな視点を持った看護師の養成が求められます。これを実現するには、自治体と病院と大学が一体となって取り組むことが必要となります。本学がこうした機会を模索していたところに、2015年春に「公立西知多総合病院」を新設することになった東海市との縁に恵まれ、東海キャンパス、そして看護学部を新設し、ふくしの総合大学の強みを活かして広い視野が持てるような看護師の育成に踏み出すことにしました。 東海キャンパスのオープン前には、東海市と「包括連携に関する協定」を締結しました。地域の課題に対応し活力のある地域社会づくりを目標に定められたもので、市民の生涯学習に関する取り組み、キャンパス最上階にある体育館の自然災害時の使用、1・2階にある食堂や図書館の市民開放などが取り決められました。東海キャンパス開設を歴史の区切りとして地域に資する“ふくしの総合大学”を目ざす。学部領域とキャンパスは、「ふくし」と「地域」をテーマに拡大東海市からの連携申し出に応えて、東海キャンパスを新設1 太田川駅とキャンパスをつなぐ西歩道 2 校舎上階から望む名鉄太田川駅と再開発市街地 3 東海市との包括連携に関する協定の締結式 (日本福祉大学 学園報88号より一部転載)32日本福祉大学 理事長丸山 悟 氏Satoru Maruyama※病診連携:病院と診療所(開業医)がそれぞれの役割や機能を分担し、患者のためにより効率的効果的な医療を提供すること。これから国が目指す方策。※地域包括ケア:高齢化が進む日本で、高齢者が住み慣れた地域で最後まで暮らせるようにする支援システム。日本福祉大学キャンパスネットワークCULTURAL SPACE QUEST 08

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