SCENE89
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能勢中学校 校長後藤 るみな 氏Rumina Goto能勢小学校 校長萱野 喜一郎 氏Kiichiro Kayano町内の学校を再編して誕生した、施設一体型小中学校 2016年4月に開校した能勢ささゆり学園は、能勢町内にあった6つの小学校と2つの中学校を再編してできた施設一体型小中学校である。「再編にあたっては、能勢町学校教育検討委員会を設置し、教育環境のあるべき姿について議論を深めてきました。その結果示された基本方針が、小中学校をそれぞれ1校に統合し、校舎を同一敷地内に建設して小中学校で連携した教育を推進することです」。そう語るのは、教育委員会で再編整備の基本計画に携わり、中学校長に就任した後藤るみな氏。小規模校には地域と密着した家庭的な雰囲気の中で子どもたちと教員が深く関わり、学年を越えて交流できる良さがある。この特長は継承し、再編によって整った環境のもとで学力の向上を促すことで「統合して良かった」と思える学校づくりを目指すという。 こうして2016年1月、旧おおさか府民牧場跡地の広大な学校敷地に、鉄筋コンクリート3階建て、東棟・西棟・共用棟の3棟からなる新校舎が完成した。1階は管理諸室のフロアとして職員室、保健室、給食調理室、特別教室等を配置。2階に小学生教室、3階に中学生教室、共用棟にはランチルームをはじめ、音楽室や情報学習センターが配置されている。 「さっそく施設一体型の特長を生かし、小学1年生から中学3年生までの縦割りグループで遠足やランチ、掃除などを共にする『ささゆりタイム』を設けました」と小学校長の萱野喜一郎氏。今後も小中連携の教育を推進したいと語る。 そして新校舎の小中共用施設の中で、後藤、萱野両校長がとりわけ期待を寄せているのが、図書室と自立学習室を一体化した情報学習センターである。10

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