SCENE93
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いなべ市立藤原小学校校長児玉 勝彦 氏Katsuhiko Kodamaいなべ市立藤原中学校校長小川 専哉 氏Senya Ogawa いなべ市では2014年10月に設置された「藤原小学校開校準備協議会」のもと、藤原地区5小学校の統合に向けた取り組みを進めてきました。統合後の小学校新校舎は既設中学校と一体的に整備することで小中の連携を推し進め、9年間の学びと育ちをつなぐ「小中一貫教育」の導入を目指すものです。 4月の開校以来、昼休みになれば子どもたちが中庭で共に過ごす風景や、登下校時に低学年の世話をする中学生の姿が見受けられるなど、同じ空間を共有するだけで大きな教育効果が得られていることを実感しています。新たにできた小中共有の「図書館」も一つの空間の中で、読書の楽しみを発見し、調べ学習を通して学びを深め、仲間に伝え共有する場となります。 いなべ市では「新しい学校づくり推進ビジョン」として、学び、仲間、未来への3つの「つながり」を掲げていますが、このビジョンは新校舎の設計の基本方針でもあり、まさに図書館は「学びのつながり」「仲間とのつながり」「未来へのつながり」を実践する小中一貫教育の場となるものです。閉校した5つの小学校はいずれも140年以上の歴史を有しており、統合後の小学校はその歴史を継承しつつ、地域や保護者の皆さまと未来に向けた新たな関係を築く必要があります。子どもたちにとって新しい図書館が、地域の方との出会い、交流の場となり、地域の未来について考え、新しい価値観が醸成される場となることを目指しています。学びを深め、仲間と交流し、未来につながる図書館へ12

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