SCENE93
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テーマに基づき複数の本の紹介を通して、子どもたちに自ら読書したいという気持ちを喚起させる「ブックトーク」。学校、家庭、地域一体となった小中一貫教育の拠点にいなべ市立藤原中学校図書担当伊藤 陽祐 氏Yosuke Itoいなべ市立藤原小学校図書担当伊藤 さほ 氏Saho ItoSPACE QUEST 03INABE MUNICIPAL FUJIWARA ELEMENTARY SCHOOL & FUJIWARA JUNIOR HIGH SCHOOLいなべ市の小学生は、1年生で紙芝居を用いた道徳や生活習慣の習得、3年生には国語辞典や漢和辞典の使い方の習得など、授業を通して図書を教材にする機会が多々あります。また、小学校に入学後は朝学習の時間に読書をする学級も多く、地域の方の協力による低学年向けの読み聞かせの機会もあり、幼少期より積極的に本に親しむ取り組みがなされています。そして高学年になると「未来いなべ科」という総合学習が始まり、米作りをはじめ多彩な体験学習が実施されます。6年生では修学旅行の予習もあり、調べ学習のために図書館を利用する機会が増えていきます。このように各小学校で実施されていた図書館での学びが、統合後は小中一貫教育の場として進められることになります。さっそく中学の図書委員会が、本に興味を持ってもらう活動として、小学生を対象にした読み聞かせを開始しました。図書委員会は小学校にもあるので、今後は小中で連携を図りながら、新しい成果につなげていきたいと考えています。学校図書館には、楽しみ読みの時間を通して本を好きになり、人間性を育てる場としての機能が求められます。また、調べ学習に対応できる資料が揃い、十分な広さを持った学習スペースとしての機能も求められます。これを踏まえ新図書館には木の温もりがある見通しの良い開放的な空間の中で、リラックスして本が読める環境を整えました。教員にとってもカウンターから子どもたちの動きが把握でき、子どもたちの生き生きとした表情を見ることができます。また、クラス全員が調べ学習のできる広いスペースを確保し、授業でも活用できるようになりました。学校図書館コーディネーター畑中 初子 氏Hatsuko Hatanakaいなべ市教育委員会水谷 妙 氏Tae Mizutani13

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