SCENE93
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旧4号館はキャンパスのほぼ中央に位置する南北に細長い校舎で東西を隔てる壁のような存在になっていました。学園創立70周年記念事業として新たに生まれ変わった新4号館は「透明なコアとピン柱」の組み合わせで地上6階までの層を支える構造を特徴とし、外周部は横連窓のカーテンウォールにより、一見すると“水槽”のような透明感のある外観を形成しています。1階内部は壁がないことによりピロティは開放感のある空間が生まれ、分断されていた東側の「静かの庭」と西側の「語らいの庭」がつながりました。2つの庭の賑わいはそのまま1階フロアで一体化し、学生の活発な行き来と交流を促します。1階には一人ひとりのニーズに合わせた語学学習に取り組める「外国語自律学習支援室(NINJA)」や中2階につながる「大階段」、ラーニングコモンズを設け、学生たちがくつろいだりグループワークに活用できます。また、2階にはキャリアセンターと国際部を設置して学生の就職や留学を支援し、3階から5階は収容人数20名から120名まで大小様々な教室を配置した学びのフロアとして、多様な授業形態に対応しています。6階には迎賓スペースを設け、国際会議や各種イベントを開催できる多目的スペースとしました。このように新4号館は学習活動をはじめ、多彩な交流とコミュニケーションが生まれる拠点であり、1号館・8号館と連結しながらキャンパスのアクティビティとインフラの中核として機能しています。キャンパスのアクティビティとインフラの中核としての機能学校法人 京都外国語大学法人部施設管財課 課長矢部 雅一 氏Masaichi Yabe[上][下右]1階 大階段/1階南側のエリアに設置された「大階段」は学生のくつろぎの場であり、プレゼンテーションの際の客席として使用できる。特注クッション[下左]北側より1階グループ学習エリアを見る。1階は周囲をガラスで覆いながら、スギの間伐材を用いた天井が外部の庇まで張り出すことで内外の連続性を演出。内部は壁がなく、ピロティのような開放感のある空間を創出している。02

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