SCENE94
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SPACE QUEST 01KANSAI GAIDAI UNIVERSITY GOTENYAMA CAMPUS GLOBALTOWN株式会社日建設計 設計部門 理事 グループマネージャー設計部長勝山 太郎 氏Taro Katsuyama株式会社日建設計 設計部門デザインスタジオ 主管多喜 茂 氏Shigeru Taki株式会社日建設計 設計部門設計部白井 尚太郎 氏Shotaro Shirai右から勝山氏、多喜氏、白井氏。御殿山キャンパスの設計にあたり、関西外国語大学様からのご要望は、従来の学校ではなく既成概念を脱して発想を変えた「学校ではない学校を創りたい」とのことでした。それは単に楽しい場という意味ではなく、別世界にいるような高揚感が得られる場という意味だと理解しました。 新キャンパスには海外からの留学生と生活を共にする学生寮の建設も計画されていたことから、通学するだけのキャンパスではなく、24時間さまざまなシーンの中で刺激を受けながら暮らし、学び、交流できる演出が大切だと考えたからです。そこで設計のコンセプトを「街のようなキャンパス」としました。しかも、日本ではなく見知らぬ国のどこかの街。そこには大小いくつかの広場や、建物、路地があり、さまざまな顔があります。そんな多様な表情を持つキャンパスにすることで、4年間の学生生活がメリハリあるものになると考えました。さらに、キャンパス内は5つの特徴的なエリアにカテゴライズしました。第1のエリアは市道からエントランスゲートに続く「出会いの場」です。石畳の道の右手にはカフェやコンビニエンスストアがあり、左手の緑の中には約900人を収容できる「TANIMOTO HALL(谷本ホール)」が見えます。 漆黒の天井とレンガの内壁で構成されたホール内は、トップライトから自然光が降り注ぐ演出でレンガの質感が際立ち、フラットなステージは、一体感を生み出す効果が期待できます。エントランスゲートをくぐると芝生広場があり、これをコの字型に取り囲むように低階層の小教室群を配置しました。洋瓦とレンガの外壁がどこかの国の街並みを彷彿とさせるこの一帯は「VILLA(ヴィッラ)」と名付け、新キャンパスのコンセプトである「別世界」を象徴しています。キャンパスを街に見立て、「別世界」の高揚感を演出。[左]講義室/講義デスク・イス:SCF-5105特注品 [右]教室/イス:ペン、デスク:SCM-300特注品03

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