SCENE別冊「コモンスペース特集」
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 学生たちは “食堂はキャンパスライフの情報源”と言っており、これは場を共有する大事な動機のひとつです。人間は食事のときに口だけでなく目も良く動くそうで、食堂では、その効果をねらって食生活などに関する情報を載せた「卓上メモ」をテーブルに置いていますが、学生に大きな反響があります。他にも、デジタルサイネージを活用して、就活やインターンシップの情報そして生協のお得情報などを学生に発信する予定です。 ルネが追求したいのは “食べる楽しさ”で、そのために、調理する手元が見えるガラス張りの「ライブキッチン」を厨房に設けました。最終的には“並んでも食べたいルネの名物メニュー” を創って、多くの学生や教職員そして近隣住民の方々に来店してほしいと願っています。 大学食堂の利用者数は、昼食時に最多となり、その後は減って夕食時に再度多くなります。ルネは、昼食と夕食間のティータイムにも、利用者が多いというプラス面を持っています。また、夕食時に満席となっても、食事をしている学生は6割だけという現実もあります。経営的な課題は残りますが、自由に学生たちが集える学生会館がない京都大学では代役を食堂が果たしてきたという経緯からも、そういった場を用意するのは大学食堂の役割と考えています。657カフェテリア ルネ1 ダイニングエリア/家具は白をベースに赤系をポイントカラーとしている。イス、テーブル 2.3.4 コミュニケーションエリア/使用時は、ロールスクリーンを下ろしてプライベートな空間に変えることができる。スクリーンは柱と同系の明るい色を採用。電子モニターを4ヵ所に備え、クラブやサークルのプレゼンテーションにも活用する。色分けした柱とギリシャ文字は待ち合わせ時のサインとなる。イス、スツール、テーブル 5 スナックコーナー/ハイチェア、カウンター中央食堂本部構内の中心に位置しさまざまな学部からのアクセスが良く、食生活のベースとなるメニューや環境づくりをしている。白とナチュラルカラーの落ち着いたイメージ。 6 衝立付きのひとり席を数多く設置。イス:ティーポ、テーブル:DT-15特注品7 ハイチェア:ティーポ、カウンター食べる楽しさも、コミュニケーションも重視した場づくりCOMMON SPACE 10

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