SCENE別冊「コモンスペース特集」
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関西外国語大学「ICC」(    )KANSAI GAIDAI UNIVERSITY “INTERNATIONAL COMMUNICATION CENTER”所在地:大阪府 設計:(株)日建設計インターナショナル・コミュニケーション・センター 新拠点となるICCの設計にあたり、大学からは「英語教育をベースとした知的交流を図ることを目的に、世界へ開かれた新しい教育の創造・創発の場として、来館者の活動および賑わいが表通りや中庭に溢れ出すような新しい教育空間をアピールできる“ショーケースとしての建築”をつくりたい」という与件が提示されました。外から見えることで、見ると見られる双方に刺激を与える効果を、私たちは最も重視しました。さらに、キャンパスの門をくぐらないで地域の方が来られるようにしたいという大学の考えもあって、ICCは中宮キャンパス近接地の表通りに面した場所に建設されたのです。 ショーケースは、同じものを数多く入れるより、違う個性を持ったものを取り合わせる方が効果的です。ICCでは個性的な複数の部屋を用意して、それらが関係し合うことで交流やコミュニケーションが活性化されることを想定しました。 キャンパスにある他の施設はレンガタイルを使った建築が多いのですが、ICCにはそれらと明確に異なる特徴を持たせました。まずショーケースの役割を担うために、ガラス張りを基本として視覚的なつながりを高め、交流の場としての一体感を演出。また国際的な拠点として“日本の良さ”を表現するために、釉薬を施した信楽焼タイルを内・外装に使い、竹を内装や家具に多用しています。株式会社日建設計設計部門 設計部 主管多喜 茂 氏Shigeru Taki大学の新たな試みを訴求する、ショーケースとしての建築121 7i・ステーション/イス:NDC特注品、ベンチ:特注品、テーブル:DTN特注品、ユニット書架:特注品 2 外観COMMON SPACE 04

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