SCENE108
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03礼拝堂「エラ・ヒューストン記念礼拝堂」[左上]イス:特注品 [右上]外観 [左下]N2棟 4階 視聴覚室/講義デスク・イス:SCF-5105、移動イス:PWS4、移動デスク:SCM-5505-T、教卓:S-3型 [右下]N2棟 5階 音楽スタジオ/イス:ビアネロ金城学院創立125周年となる2014年、第1フェーズで完成した「エラ・ヒューストン記念礼拝堂」は、キャンパスの中心に位置する本学の精神的支柱ともいえる施設です。当時キリスト教センターの活動の責任を担っていた私には切望していた施設であり、さまざまな礼拝堂の見学を重ねながら、教派により異なる礼拝堂について設計士さんにレクチャーさせていただきました。その結果、楕円形という建物形状、旧礼拝堂で使用していたパイプオルガンをバルコニーに設置するという独特な設計が提案されました。当初は旧礼拝堂の構造とあまりに異なることや、パイプオルガンの設置位置での音響に心配がありましたが、それは杞憂となりました。完成した内部は柔らかな光に包まれ、内壁も地元・瀬戸の陶土を使用した白レンガを配した落ち着きのある空間となりました。まさに自分を見つめる礼拝の時間にふさわしい、本学のシンボルとなる施設といえます。そして「エラ・ヒューストン記念礼拝堂」を囲むように円弧を描く形状で設計されたのが、「N1棟」と「N2棟」です。こちらも女子大学らしい清潔感のある開放的な空間になりました。N1棟は講義室はもちろんラーニングコモンズ、食堂、音楽ホールなど、学部学科の枠を越えて学生が共有する施設が整った校舎です。特にラーニングコモンズは、文部科学省がアクティブラーニングの重要性に言及し始めた当時いち早く計画した施設であり、プレゼンテーションエリア、グループワークエリア、ミーティングエリアとゾーニングされたエリアで、目的に合った学びが可能となる初の施設となりました。また、N1棟と並ぶN2棟は、3階が現代子ども教育学科/現代子ども学科、4階が多元心理学科、5・6階が音楽芸術学科といったそれぞれの学科が使う専門教室群として、演習室、実習室、ピアノレッスン室や個人練習室、講義室など実践力を養成する場となっています。このように第1フェーズで整備されたキャンパスの東側ですが、第2フェーズでは生活環境学部の実習室や薬学部の自習室が入った「W3棟」が完成し、森の中のカフェをイメージした学生食堂「リリー・ウエスト」もオープン。さらに西側校地には「ステップガーデン」「薬用植物園」が整備されたことで、東西を行き来し回遊できるキャンパスの一体化が実現しました。主体的な学びを促進するラーニングコモンズ、講義室や研究室、実習室など専門的かつ実践的な学びをサポートする空間、そして学生食堂やラウンジなど、学生がキャンパスで過ごす多様な時間をサポートする施設が整い、KMP21は第3フェーズを残すのみとなりました。第1、第2フェーズで整備されたいずれの施設も、共通して受けるイメージは柔らかさと温もりであり、学びに向き合う真摯さです。それは本学の教育スローガンである「強く、優しく。」にも通じるものを感じます。SPACE QUEST 01KINJO GAKUIN UNIVERSITY「強く、優しく。」を具現化した新キャンパス

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