SCENE109
9/32

Fujino Yozo08エントランスから上階につながる大階段も、学生の学びやくつろぎの場として多様な活用が期待できる(2022年7月現在工事中)。1965年に創立された学校法人城西大学は、城西大学、城西国際大学、城西短期大学の3つの大学を有しています。この中で本学「城西大学」は、秩父山系を望む埼玉県坂戸市に、21万平方メートルに及ぶ広大なキャンパスを構えており、創立時の経済学部、理学部に加え、薬学部、経営学部、現代政策学部で構成する総合大学として今日に至っています。坂戸キャンパスでは、創立50周年事業として、2017年に創立者・水田三喜男氏の記念展示室や講堂、多目的スペースを備えた水田三喜男記念館と、地上9階・地下1階の薬学部棟が竣工し、次いで2019年には薬学部の実習室などを備えた22号館が完成しています。薬学部棟は、研究室フロアに研究室間の壁を設けず、学生・教職員の交流を促進する設計に特長がありますが、交流を通したコミュニケーションは、質の高い学びに欠かせない要素といえます。これをさらに追求し、多様な交流を促す空間を重視して設計されたのが、2023年7月の完成が待たれる23号館です。老朽化した1、2、4号棟と実験センターの機能を引き継ぐ複合棟として計画された23号館は、ケヤキを中心とした緑が豊かなキャンパスの中で、正門から入ってメインストリートに面した“大学の顔”となる建物といえます。また、今までキャンパスの近隣には、公共施設やファミリーレストランなど、学生が立ち寄る場がないことから、1日キャンパス内で多様な時間が過ごせる空間が求められていました。完成後に7階建・延べ面積2万1千平方メートルとなる23号館は、教育・研究機能を備えた多様な学びの空間だけでなく、カフェやラウンジなどくつろぎ空間も充実しており、授業以外の時間をお気に入りの場所で過ごすことができるようになります。キャンパスでの滞留時間が増えていけば、仲間とつながる時間も増えていくでしょう。それが学生の成長に貢献していくことを、大いに期待しています。城西大学 学長藤野 陽三 氏豊かな緑の中に誕生する“大学の顔”となる新棟

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る