SCENE110
4/32

03SPACE QUEST 01TOKYO CITY UNIVERSITY SETAGAYA CAMPUS「オープン化」をコンセプトに設計された新7号館のフロアは、主体的な学びを創出するゾーニングがなされている。 新7号館[上]2階 プレゼンテーションゾーン/スツール:特注家具、曲線ベンチ:造作家具 [下左]2階 インスピレーションゾーン/カウンターテーブル:造作家具、ローテーブル:特注家具、ベンチ:造作家具 [下右]1階 クリエイティブゾーン/テーブル:特注家具、オープンロッカー:特注家具、スツール:特注家具地上4階建ての新7号館は、ガラス張りの透明感ある外観と階段状の空間が特徴的な世田谷キャンパスの新しい“顔”です。1階西側のエントランスを入った中央に設けたのが、2層吹き抜け、ガラス張りの多目的ホール「TCUホール」です。移動観覧席を展開すれば約500人が収容可能となり、高性能なオーディオ機器の導入、可動式のイス・デスクの採用により、規模・種類に応じたイベントや公開講座など、さまざまな催しにフレキシブルに対応できます。可動間仕切りで2分割もできるため、普段は教室としての使用も可能です。また、新棟の設計は、本学の教育を深く理解している教員、大学院生、卒業生が携わっています。そこで掲げられたコンセプトが「オープン化」でした。広いスペースをできるだけ生かし、特定の用途を規定した部屋の設置は最小限とします。開放的な空間の中で学生が多様な学びを主体的に展開し、教員も同じ空間の中で刺激を受けながら学びを追究するというものです。これに基づき、TCUホールの周囲の空間もゾーニングしています。斬新な発想を引き出す「イマジンゾーン」は、アイデアを出すのに立位姿勢が適していることから、ハイテーブルやハイチェアを備えました。作業台などが設置された「クリエイティブゾーン」は、自由な創作活動に適しています。ほかにも各所にイス・デスク、ホワイトボードを設置し、どこでも主体的な学びができる環境を整えました。また、同じフロアの教育講師室には相談コーナーを設け、いつでも気軽に講師への相談ができるようにしています。さらに、学生の憩いの場となる約100席の「nana cafe(ナナカフェ)」を新設。ドリンク、軽食を含む多くのメニューが取り■えられ、食事やティータイムを仲間と楽しんだり、授業の合間にカウンター席でパソコンを使用する学生も見受けられます。特定の用途を規定しないオープンな空間が、主体的な学びを創出

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る