SCENE117
3/32

02足立 匡敏 氏Adachi Masatoshi衣川 伸秀 氏Kinugawa Nobuhide受付学校法人辰馬育英会甲陽学院中学校・高等学校校長学校法人辰馬育英会甲陽学院中学校・高等学校国語科主任・図書主任ブラウジングコーナー閲覧・自習コーナー閲覧・学習スペース入口そばの受付周辺には閲覧したい本がPCで探せる「検索コーナー」や「ブラウジングコーナー」を配置し、奥に配置した「閲覧・学習スペース」や「閲覧・自習コーナー」へと誘引する。また、新たに設けた「プライベートスペース」は、ルーバーで囲われ独立した空間とし、リフレッシュの時間を提供する。プライベートスペース検索コーナー司書コーナー本校の高等学校校舎は、1978年に現在地に移転してからすでに半世紀近くを経て老朽化が進んでおり、当初図書館についてはイス・テーブルなど家具の入れ替えを検討していました。その過程で「図書館」の役割を再考。単に家具を新しくするだけでなく、これを機に現代の教育にふさわしい図書館にすべきとの結論に至り、根本から図書館の在り方を見直して、全面的な改修に着手することとしました。これを受け策定したのが、以下 、5つのコンセプトです。1.「無邪気」な出会いの場、2.気分を一新したり、元気を得られる場、3.「山」・「海」・本・自分に問いかける場、4.学院での「高度な」学びをサポートする場、5.学院の歴史をとどめる場。図書館 平面図コンセプト1は、開架書架スペースを広げて目に触れる本を増やすことで、本との偶然の出会いを促します。デジタルネイティブ世代の生徒たちは、欲しい情報を居ながらにして手に入れられる環境にあり、ともすれば同じ傾向の情報に囲まれてしまいます。そんな彼らにとって、意図せず多様な知識と価値観に触れる場となるのが図書館です。さらに「オンライン蔵書検索システム」を新たに導入し、興味の広がりに応じて欲しい本を簡単に検索できるようにしました。これは「本との出会い」だけでなく、調べ物や知識の探究にも活用でき、コンセプト4に示した「学院での『高度な』学びをサポートする場」にも応えるシステムです。コンセプトを策定し、理想の図書空間を創出

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る