[上]3階 352講義室/講義デスク・イス:SCF-1507、移動イス:PWS4特注品、移動デスク:SCM-5505-T2 [下左]3階 351講義室/講義デスク・イス:SCF-1507、移動イス:PWS4特注品、移動デスク:SCM-5505-T2、教卓 [下右]2階 201演習室/イス:ペン、デスク:フリプト、教卓:S-3型なったことで、今後その成果を龍谷総合学園グループの新たなモデルケースとして、広く教育界に発信できるのではないかと期待しています。例えば中学の教育現場が直面している深刻な問題の一つに不登校問題がありますが、黎明館を拠点に中高大が連携して取り組むことで、新たな教育手法が見出せるかもしれません。本学の「心理学部」は、理論より実践を重視しており、黎明館1階に移転した臨床心理相談室「大人と子どものこころのクリニック」は、公認心理師・臨床心理士を目指す大学院生のための教育訓練・研修機関として、さまざまな悩みを持った地域・近隣の方が訪れ、相談件数は年間1,000件を超えています。こころの問題に取り組む学生の拠点が中高生の日常生活の場にあることで、新しい学びのプロジェクトが立ち上がる可能性も期待できます。また、大宮キャンパスがある京都駅西部エリアでは、地域の商店街、施設、寺社、大学、企業、行政等で構成された「京都駅西部エリアまちづくり協議会」がまちに賑わいを創出する取り組みを進めています。同協議会に参画している本学としては、黎明館がこのエリアの教育・研究の拠点として中心的役割を担い、まちの活性化に寄与したいと考えます。黎明館のコンセプト「つどい、つながり、つむぐ」は、黎明館を中心に多様な人がつどい、つながり、より良い未来をつむいでほしいという願いを込めたものです。その思いを体現したのが、七条通に面した半屋外の吹き抜け空間に浮かぶ「共創の樹」です。このシンボルツリーは、黎明館の設計を提案していただく際に、大宮キャンパスがある七条大宮のランドマークとして黎明館が印象付けられるようなものを創造してほしいと強く希望して生まれたものです。その際、シュールレアリスムの画家、ルネ・マグリットの作品のイメージを伝えたところ、まさにぴったりのものが完成し感嘆しました。「黎明」とは夜明け、ものごとの始まりを意味します。その名のとおり、教育は今「競争」から「共創」へと変革すべき新しい時代の夜明けを迎えていると考えます。「共創」は本学の建学の精 神である浄 土 真 宗の精 神そのものであり、「誰一人取り残さない」というSDGsの精神にも共通するものです。創立400周年に向けて、「共創」という東洋の叡智を今あらためて心に刻み、新たな教育への挑戦をこれからも続けていきたいと考えます。 04
元のページ ../index.html#5