SCENE118
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[上左]2階 廊下/半屋外の吹き抜け空間に浮かぶ「共創の樹」は2階からも見ることができる。ハイチェア:X50特注品、丸テーブル [上右]1階 テラス/イス:セイル、丸テーブル 3階 ラウンジ/[下左]イス、丸テーブル、スツール、ソファ、人工観葉植物 [下右]スツール、ハイスツール、丸テーブル、ハイテーブル、人工観葉植物株式会社竹中工務店大阪本店 設計部 設計第4部門設計3グループ長「黎明館」の設計提案にあたり、龍谷大学さまからは三つの要件が提示されました。第一は全国的に珍しい中高大連携の拠点として一体感を空間で表現し、高い機能性を有すること。第二に七条大宮の交差点に顔を出す建物であることから、京都駅西部エリアの交流・賑わいの拠点として、印象的な外観にすること。第三に「まちとの接点」となる空間を創出することです。これらを具現化するにあたりよりどころとしたのが、この敷地内施設の全体整備におけるコンセプトであった「つどい、つながり、つむぐ」です。黎明館はそれを特に象徴する建物として、さまざまな人がつどい、つながる場となり、生徒・学生の皆さんが未来をつむぐ場となることを目指しました。完成した黎明館の空間構成における特徴は、三つの吹き抜けによる縦の立体的なつながりです。1階は中高生施設となる食堂と図書室、自習室、そして一般の方も利用できるカフェが設置され、2階以上を大学の施設で構成する中、これらの吹き抜けが中高大の活動を緩やかにつなげます。しかも、西の吹き抜けは図書室近くのアカデミックな空間、中央の吹き抜けは食堂の円形カウンターテーブルがある賑わいの中心、東の吹き抜けは連続する開口部やカフェを介した外部との関係が感じられる空間というように、それぞれに特徴を持たせています。05小林 浩明 氏Kobayashi HiroakiRYUKOKU UNIVERSITY REIMEIKANSPACE QU E S T 01まちの風景の一部として、人の記憶に刻まれるランドマークへ

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